むし歯

むし歯になったら悪化する前に治療を

むし歯は、初期の段階ではほとんど痛みがありません。

「食べる時に痛む」「食べ物がしみる」「何もしなくてもズキズキする」というはっきりとした症状が出てきた時には、すでにかなり進行しているケースがほとんどです。

むし歯は痛みだけでなく、ストレスにも繫がり、治療が長引けば経済的にも時間的にも負担になります。「また今度」「もう少し後で」と考えず、早めの治療が大切です。

削らない虫歯治療を可能にし、健康な歯質を傷つけずに虫歯菌のみを蒸散させる殺菌効果のある「歯科用レーザー（エルビウムヤグレーザー）」を使用しています。

多くの患者様が、最初に嫌がるのは麻酔注射の痛みです。

治療を行う前から痛みを感じてしまうと、その先は苦痛でしかありません。麻酔注射の痛みをなくすために、歯肉に塗るゲル状の「表面麻酔」を使用しています。表面麻酔は「むし歯治療＝痛い」の原因を取り除きます。

急激に麻酔液を注入することで細胞が膨張する、これが痛みの原因です。

ゆっくりと時間をかけて麻酔液を注入していけば、痛みはグッと軽減されます。当院では「電動麻酔注射」を導入しています。一定の速度を保ちながらゆっくりと麻酔液を注入していくので、痛みは最小限に抑えられます。

治療のケースによっては、手動の方が良い場合もあるので、当院では「電動麻酔注射」「手動」を併用し、患者様の状態に合わせてベストな方を使用しています。

針が小さければ小さいほど、痛みは少なくなります。

当院では現在発売されている針の中でも一番極細の針（33G）を使用しています。極細針はソフトに注射できるため、痛みが軽減されます。

むし歯の治療はタービンでむし歯組織を削って取り除いていきます。その際にレーザーを使用することで、健康な歯質に影響を及ぼすことなく、水分の多いむし歯組織だけを除去できます。

当院では、元の歯組織、健康な歯質部分を全く傷つけることなく、むし歯組織だけの除去が可能なEr-YAG（エルビウムヤグレーザー）を使用し、なるべく削らない治療を目指しています。

歯を削る量を最小限に抑えるには、治療部位がしっかり確認できることが大切です。

歯の治療はとても繊細。ミクロン単位での治療精度が求められます。当院の治療は肉眼ではなく、高倍率拡大鏡と言われる「視野拡大機器」、いわゆる拡大ミラーを使用しています。「可視化」した状態で治療を行うことで、歯を削る量を最小限に留めます。

歯を削る量を少なくするために「5倍速コントラ」を使用しています。回転数が少ないため、削る際の「ブレ」を抑えられ、削る必要のある部分のみをしっかりと削れます。通常の「タービン」より音が静かですので、痛みをイメージするあの独特の「キーン」音がないので、患者様からも好評です。

機器だけで削る作業を終わりにしません。むし歯は手の感触で確認しながら削っていくことも大切です。

ドリルである程度削った後には、「スプーンエキスカベーター」を使用し、手の感触でむし歯に感染した部分をしっかりと見極めていきます。感染部分をしっかりと丁寧に除去していきます。健康な歯を可能な限り残す、必要以上に削らない、これが当院のこだわりです。

神経まで侵されている大きく深いむし歯の場合には、まず神経を取る治療をします。そして、歯根部を補強する土台（ファイバーコア）を立てて被せ物をしていきます。

歯の治療はどうしても目に見える歯冠部分に目がいきがちですが、治療後のお口全体の健康維持を考えると、神経の治療や土台の治療といった見えない部分の治療が重要なポイントになります。

これまで土台（コア）の素材は金属が主流でした。近年はしなりのあるグラスファイバーで強化した樹脂素材、ファイバーコアが登場しています。

グラスファイバーは象牙質に近い弾性で、歯にかかる負担を大幅に軽減します。金属の土台（コア）が抱えていた問題を大きく解決し、治療後の歯の維持に良い結果を出しています。

当院では、歯根破折予防のため、ファイバーコアを積極的に使用しています。

従来のレントゲン診断では、画像情報は平面的なものですので、根っこの数・形・長さがわかりにくいという問題がありました。画像に映らない部分もあるため、病巣を見逃してしまうケースも少なくありませんでした。

当院では高精度の歯科用CTを採用し、3次元的な診断を行っています。CTの導入により、情報量は増加し、診断の正確性も10倍以上になるというメリットが。根っこの数・形・長さを正確に測定できるのはもちろんのこと、神経や根の周りの病巣を見落とすことなくしっかりと観察できます。

今までのレントゲン診断ではわからなかった、骨が溶けている様子まで確認できるようになりました。